Omni Records - No.9 | omni

Omni Records - No.9

アーティスト: GRAPEVINE, 田中和将, 根岸孝旨
タイトル: Here

コマーシャルな音とマニアックな音を併せ持つ希有なロックバンド、Grapevine通算3枚目のアルバム。


小学生には「スロウ」の音も「Reverb」の音も衝撃で、その時初めて音楽に目覚めたんだと今思う。Grapevineの音楽には一本芯が通っている。音が太いのではなく、Grapevineそのものが太いバンドだと感じた。
最初の頃は「スロウ」や「羽根」なんかのシングル曲が好きで、馬鹿みたいに聴きまくってました。その後「ふれていたい」をラジオで聴いた時、自分の焦点が「Grapevineの曲」から「Grapevine」に移り変わって、晴れてこのアルバム「Here」を購入。早速家に帰って流しました。


結果、初っ端から「想うということ」で泣く大失態。ホント創作物で感動したのはコレが初めてで、当時死ぬほどビックリしたのを覚えてます。それほどまでにこの曲は素晴らしかった。最初は歌詞の意味なんか関係なく音が切なくて泣いて、その後「Just Turn Around」の意味を調べて泣いて、もうボロボロです。その勢いのままあっという間に全曲聴き終えて、音楽の凄さを実感しました。


内容に全く触れてないんですけど、結局今それなりの量の音楽を聴いてても、やっぱり凄いなと思える、そんなアルバムなんです。日本語の美しさ、日本人にしか出せない音。掛け値無しに名盤。今は脱退してしまったリーダーのベースが冴え渡っております。


Just turn around 振返ればいつも誰かが笑いかけていて
君が何かを想って 痛むなら いつになく 優しく振舞えそうです
明日には ええ明日には会えそう

「想うということ」より